野盗の巣窟から無事に生還したのだけど、そういや例の彼は無事に故郷へ帰れたのでしょうか。

えーっと、たしか、出身はキドラントとか言っていたかな。また北のほうね。


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雪国と言うと、どうしてもウォードさんの寂しい懐を思い出すけど、それほど寂れてはないね。

彼が飛び出したのは田舎ゆえの退屈さから? 分かるわ。うちのお姫様も似たようなモンだし。


まぁそれはそれで利点もある。刺激がほしいのは若いうちだけよ。年を取れば安心の方が大きい。

それに野盗崩れの青年を探すのも、狭い土地ほど探すのには時間が掛からないということね。


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おっ、知ってそうな少女発見。そう言えば恋人がいるとか言ってたな。そう、あなたがその彼女?

ポール? うーん、そう言えばそんな名前だった気がする。野盗Aの名前なんか一々覚えてないけど。


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まぁどのポールか知らないけど、キドラント出身で外に出たポールはそんなに居ないでしょう。

田舎の人間は保守的だから、いかに他所が栄えてようと完全に地元を離れる人間は少ないものよ。


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勇敢な冒険者・・・じゃ、あのポールと違うかな。まぁ、悪い意味で人生を冒険しているけれど。

特徴は? 青いジャケットがトレードマーク? その特徴は完全にあのポールやないかい。


しかしその後の消息を聞かれても困るので、やっぱりポール違いだったということにしておこう。

そんな大口叩いて消息不明になったダメ男、さっさと忘れて人生やり直したほうが良いよ。


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このキドラントは村の近くに住み着いた怪物に脅かされているらしい。怪物退治は冒険の華。

縁もゆかりもない辺境の片田舎だけど、ラウラン家が口だけ貴族じゃない事を証明してあげるわ。


別に、町長の「お礼は充分にさせていただきます」という一文に惹かれたわけじゃないのよ。

まぁ、くれるっていうんなら? 感謝の印に? 断るのも悪いし? 受け取らなくもないけどね?


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意気揚々と怪物の住む穴に入った途端、閉じ込められたカタリナさん。は?? どういうこと?

村長、何してんの。この私を誰だと思って・・・ちょっと開けなさい、いやマジで、オイゴラァ!


・・・ダメだ。完全に閉じ込められた。畜生、あのXXXXふざけやがって。覚えておけよ。

両目にXXXXぶち込んで両手足はXXXXして最後はテメーのXXXX引き千切って食わせてやるからな。


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ううん、ダメよカタリナさん。まずは冷静に行きましょう。出口は他にもあるかも知れないし。

光が差してる場所もあるから、完全に外界と断絶しているわけではないようね。うん、大丈夫。


こんな穴蔵で一生を終えるなんて嫌。それにマスカレイドを取り返すまでは死んでも死にきれない。

脱出には時間が掛かりそうだし、とりあえずはその怪物とやらをやっつけて安全を確保しましょう。


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生きるためなら死体漁りでも何でもするわ。どうせ誰も見ちゃいないんだから気にするだけ無駄。

手に入るのは棍棒や精霊石などの護身具や消耗品。流石にオーラムが現ナマでは落ちてない。


普通のダンジョンみたいに探索を楽しんでしまったけど、閉じ込められた現実を思い出す。

結論から言うと、他に出口はなかった。となればなんとしても怪物を倒し、生きて戻らなくては。


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怪物っていうから巨大なモンスターを想像してたけど、これは確かに巨大な怪物といえなくもない。

火でも着ければよく燃えそうだけれど、残念ながら朱雀術の心得があるメンバーが居ないわね。


仮に実行できたとしても、煙に巻かれて窒息しちゃうか。燃えてるネズミが暴れまわっても困るし。

これが本当のねずみ花火・・・なんつって、命を張ってまでやるほどのギャグではないからね。


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所詮はネズミ、と高をくくっていたけれど、全体攻撃のラットフィーバーが地味に痛い・・・!

回復役を二人に増やしたけれど、それはつまり1ターンで回復できるのは2人まで。完全にジリ貧だ。


たまにやってくるだけならいいけど、相当な確率で全体攻撃。その上、毒と暗闇も痛い。

しかも攻撃ターゲットがいくつもある。一匹すら倒せないまま刻一刻と状況は悪化していく。


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いや、ムリね。回復がどうやっても間に合わない。かと言って全力攻撃でも倒せない。

現状ではちょっと勝てそうにないわ。強力な全体攻撃でもあれば別だけど、スコールじゃね。


せめて6人いればコマンダーモードで自動回復しながら戦うって手もあるけど、言っても仕方ない。

エレンさんが集気法を覚えててロビンさんがサクションを使える方なら、って現実逃避でしかないか。


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一旦、戦略的撤退。どうしようかな。宿屋はないけど、モンスターを狩って鍛えることは出来る。

それにモンスターが技の香薬とか術酒をドロップしてくれれば、それで回復もできなくはない。


いや、もう怪物退治とかどうでもいいわ。あんな村長の村なんかどうなろうと知ったことじゃない。

命の価値は平等とは言うけれど、他人の命と自分の命を天秤に掛けること自体がナンセンスなの。


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ダメ元で入り口に向かうと、キドラントの村娘、ニーナさんが助けに来てくれた。良い娘じゃないの。

あっ、キドラント滅びろなんて思ってごめんね。そりゃ悪い人も居れば、良い人も居るわよね。


いくら村長が悪人で村人も野盗崩れだからって、キドラント全体を悪とラベリングするのは駄目よね。

カタリナさん、反省。それより、5人がかりでびくともしない天岩戸を一人でよく開けられたわね。 


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冒険者になった彼の影を重ねているらしい。今更、ただの旅人で別に冒険者ではないとは言いづらい。

ムリに訂正することもないか。物騒なこの時代、旅=冒険と言えなくもないので問題はない。うん。


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聞けば聞くほど、あの野盗崩れの彼がよく出来たニーナさんの恋人であるとは考えにくいのだけど。

誰か知らんが、その彼のおかげで命拾いしたのだから感謝しないと。ちなみに、その人のお名前は?


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ポール! って、このやり取り、村でもやんなかったっけ? いや、恋人が一人とは限らないか。

村で会った女の子と、今目の前にいるニーナさんは同グラの別人という可能性もなくはないからね。


それはそれで納得がいかないものがあるけれど、田舎の若者は楽しみといえば恋愛しかないのよ。

人様の恋愛模様に茶々を入れるほど、カタリナさんも野暮じゃないわ。ここは無難に収めましょう。


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そう言ってたのは立派な冒険者ではない方のポールだけど、まぁ良いでしょう。どうせバレやしない。

ニーナとポール。何処にでもある名前よ。人違いという言い訳が立つ分には何を言っても問題ない。


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うわぁ・・・めちゃくちゃ喜んじゃってる・・・。いいの? カタリナさん。命の恩人を騙して。

いや、例の彼なら野盗から足を洗ったわけだし。違うポールならそのうち故郷に凱旋するでしょう。


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決して騙してはいない。だけどこれ以上この話題が続くのは苦しいので、そろそろお暇しましょう。

怪物が倒せなかったのは心残りだけど、アレを倒すにはもう少し修行を積まないと厳しいわ。


もうここに来ることもないけれど、その前にあの村長には一言ご挨拶に伺っておかなくては。

生贄って、誰でも良いんでしょう? だったら、村長が生贄になっても良いって事よね。うっふふ。


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って、今度はニーナを生贄にしやがったよ、この鬼畜。マジで何してんのコイツ。人の心はないのか。

別に誰が生贄になろうと、それはキドラントの問題。よそ者のカタリナさんの知ったことではない。


でも、あのニーナさんが怪物の生贄に・・・。可哀想だとは思うけれど、どうしようもないわね。

それにマスカレイドを取り戻さないと。だが、ここで見捨てるならもはや貴族を名乗る資格はない。